PlayfishCEO:「iPhoneでは少額決済によるゲームの収益化はまだ無理」

2009年08月23日(日)
By Naoyuki Yamada

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「SNS上のアプリケーション」に絞って記事を書いている本サイトですが、最近ではSNS向けにゲームを作っていたデベロッパーがモバイル(特にiPhone)に向けて作品をリリースするということも盛んになっています。Zyngaは「Mafia Wars」「Word Scramble」「Live Poker(Texas Hold’Em)」「Vampires Bloodlust」の4タイトルをiPhone向けに配信していますし、PlaydomはMobstersのiPhone版を配信しています。

Playfishも同様に、2009年3月に「Who Has the Biggest Brain?」をiPhoneでリリースしました。公式サイトでは続いてWord ChallengeとGEO Challengeも配信予定となっています。

モバイルでの展開について、SNSが中心のソーシャルアプリデベロッパーは何を考えているのか。PlayfishのCEOのKristian Segerstrale氏へのインタビュー記事があります。

Playfish’s Segerstrale says iPhone isn’t ready for micro-transactions, news, Playfish news, PocketGamer.biz

・どのプラットフォームでも中心となるゲーム体験は同じだ。しかしそれ以外の部分となるとプラットフォームによって全く異なる。私たちのゲームはそのゲームをプレイすることによりゲーム外で起こることが重要だからだ。

・例えばFacebookとMySpaceにしても、Facebookはリアルの友人のつながりであるのに対し、MySpaceは音楽が中心であるなど、より目的志向だ。リアルで知り合いでない人も多い。リアルの知り合いに見せたいものと、リアルで知らない友人に見せたいものは異なる。

・モバイルがゲームプラットフォームとして有望であると思っている。しかし現在のビジネス環境では独占的な流通チャネルなど、多くの部分で成長の足かせになる部分がある。iPhoneもAppStoreからしか買うことができず、ビジネスモデルも限られている。

・しかし、iPhoneが大きな一歩であることは確かだ。

・iPhoneでPlayfishがビジネスをやるにはまだ主に2つの問題がある。1つは少額決済のやりにくさ、2つめはFree to Playモデルが成り立つためにはユーザー規模が小さいこと。また、プレイヤー間の結びつきももっと必要だ。

・OpenFeintやPlus++などのモバイルソーシャルネットワーキングプラットフォームについては魅力を感じていない。そうしたプラットフォームは特定のゲームの垂直的なつながりを作るには有効だろうが、そのような場ではリアルの友人を活用するというより、そのゲームをやりながら新しい友人を得るというケースが多いだろう。Playfishはそれらと違い、友達や家族とカードゲームやボードゲームをやるときのような感覚のゲームに大きな可能性を見ている。

最後の部分はPlayfishが繰り返し言っていることですが、私も全面的に賛成なポリシーで、ソーシャルゲーム(アプリ)の本質というのは友達や家族で集まってババ抜きとか双六とかをやってる感覚に近いのだと思っています。それをオンラインで実現するものなのだと。

iPhoneにはまだまだ友人同士をつなげる仕組みが弱いです。個々のアプリでその機能を補完するものがどんどん出てきてはいますが、プラットフォームとしては持っていない。その点がFacebookやmixiなどのSNSプラットフォームと大きく違うところです。

OpenFeintなどのiPhone上のSNSプラットフォームに興味がない、とする主張もとても興味深いです。特定のゲームを中心にできあがってきたコミュニティはリアルの友人関係を反映していないため、アイテム課金モデルへつながっていかないとしています。

ちなみに、PlayfishのSegerstrale氏の記事としては、2008年の6月に公式ブログのほうにも同様の記事があります。

What does the 3G iPhone mean for social games? « Life at Playfish

今述べていることとほとんどぶれていないのはさすがです。ここでも、広告にサポートされた少額決済モデルがもっとも消費者に訴求でき、パブリッシャーにとっても儲かるモデルであるので、そのモデルがモバイルでも実現されなければいけない、と主張しています。

このへんは日本の携帯電話ではすでに実現しているでしょうね。海外ではウェブで先に実現したことが、日本ではモバイルで先に実現している。その理由は決済チャネル(海外ではpaypalなど、日本ではキャリア課金)の差によるものが大きいと思います。

 

関連記事:

Virtual Goods News: Playfish: iPhone Not Ready For Microtransactions

※本記事ではMicro Transactionを少額決済と訳しました。他には小口決済などとも訳せると思います。一般的な業界用語でいうとアイテム課金です。

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