「これからのスマートフォンアプリ事業戦略」セミナーに参加してきました

2010年12月22日(水)
By Naoyuki Yamada

今日サイバーエージェントで行われたセミナーに参加してきました。最近メモばっかりですが・・・

これからのスマートフォンアプリ事業戦略 〜海外で大ヒットするスマートフォンアプリを作るために大事なこと〜

https://spreadsheets0.google.com/viewform?formkey=dEtlRXJ2cWJxX0hGYlpTSVkwTHBrM3c6MQ

一つ目の新さんの講演は業界の勘所を鋭くついた、大変充実したものでした。

「機会のイノベーション」とは彼自身の言葉なのかどうか分かりませんが非常に的確で、掘り起こしたニーズや市場に対してタイミングよく資源を集中投入するさまをゴールドラッシュにたとえたあたりも納得がゆくものでした。

スピードが重要なのはその通りだと思いますが、ただ早く動けば良いというものではなく、タイミングが大事かつ瞬発力が大事。早期参入しすぎても花開かないし、ここぞというときの(広義の)開発力が大事なのではないかと思いました。

CAアメリカの河野さんは前職からの知り合いなのでこうして活躍しているのはうらやましくもありうれしくもあります。まあ私よりずっと若いのですが・・・

サイバーエージェントはソーシャルアプリ業界の中で最もうまくやっているグループ企業だと思っていて、企画力・開発力・フットワーク良さ・人材の活発さなどで他をかなり引き離しているのではないかと思います。Facebookで成功した日本企業はないといいつつも、CAアメリカはかなり健闘していますよね。ユーザー数で見ると突出してはいなくても、Ameba Picoなどはかなりうまくいっているのではないかという印象を持っています。

パンカクのPANKIAというのはタイミングという点では???なのですが、実績ある会社ですし、勝算はあるのでしょう。ただコンテンツで売ってきた(というイメージのある)パンカクでさえプラットフォームになろうとする動きがあるところを見ると、iPhoneアプリ自体でビジネスやることの厳しさを想像してしまいます。

なんとなく危機感がふつふつと沸いたセミナーでしたが内容は非常に濃かったと思います。3人の講師の人選も絶妙でした。

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「なぜスマートフォンでイノベーションが起きるのか」
新清士さん

日本国内ではガラパゴスの市場ができている。これはどれくらい続きますか?
いつか終わるのは間違いない

3000万人いるとしても相当な数
日本国内では1億2千万人しかいない
そこで各社がどう動くかが焦点になっている

今日はかなりマクロな話をする・海外(アメリカの市場)

「機会のイノベーション」が重要になっている
iPhone3Gは十年前のゲーム用パソコンよりも性能が上。
それがまだムーアの法則が効いていて、技術がアップデートされるスピードが落ちていない

そのときに市場で回っているハードにマッチしたタイトルがガンと売れるという状況がここ5年起きている

なぜ、家庭用ゲーム機のローンチタイトルはヒットするのか
他に選択肢がないから
ローンチに紛れ込むのがいまは難しい
開発機材を調達することが難しい 技術的なアドバンテージを維持できる

いまのソーシャルゲームのルールは別。誰でも参入ができるハードウェア環境
ブロードバンド回線の5割以上の普及 これが一気にイノベーションを引き起こした

なぜZyngaは成功したのか? Facebookのオープン化のタイミングに参入した
なぜモバゲーは成功したのか? パケ放題のタイミングに全力を注いだ
なぜngmocoに四億ドルもの値段がついたのか? AppStoreオープン化にタイミングを合わせた Xbox Liveの仕組みをそのままiPhoneで展開しようという目論見が成功した
なぜ、いまAndroidなのか?説明しなくてもいいですよね

市場の変動が早い 3年で巨大Facebookソーシャルゲーム市場が成立
1年で日本でソーシャルゲーム旋風が起きた

ユーザーが「もういいよ」というところまでスペック・技術の革新は進んでいく
最近イノベーションが起きていない分野といえばメールくらいといえるが、メールですらGmailが無料になったりしている

アメリカンドリームそのもの ゴールドラッシュとパターンが同じ
付加価値性がある間に収益を上げ、資本自身が収益を出せる体制をつくる
プラットフォーマー側(パブリッシャー・ミドルウェア・キャリア)に変わる・移る
ゴールドラッシュにいちはやく駆けつけ 
早くに砂金を集め 金鉱自体を買う、金鉱を掘るためのツールを売る、砂金を現金化する仕組みを販売する

初期の早くに砂金を集める段階は終わりつつある 資本力の勝負

Facebookソーシャルゲーム市場
超がつく超競争市場
フリーミアムモデルの一般化 アイテム課金市場の国際化
これから参入するにはよほど資本力がないと難しい
2010年1月 55万アプリもある

Playfish
ユーザー数は14%増加したのに アプリアクティブ率は20%定価、特定のアプリのユーザー数13%低下、トップ企業のアクティブユーザー数の増加が止まった

「もはや無料のチョコレートは存在しないのではないか?ピーナッツバターを得るためにはよりプロモーションコストなどのコストが必要になっていないか?」

日本から参入しても成功例はもはやない DeNAの撤退 ブラウザ三国志の苦戦 インタフェースが難しすぎる

海外:もともとカジュアルゲーム市場が存在した 40代以上の女性が中心
Plants & Zombies
Popcap Games
カジュアルゲームから最も成功した企業の1社
無料ダウンロード1時間分の製品
徹底したQAプロセス 小チーム
少ない予算での口コミのプロモーション 1万ドル

AppStoreの状況 ほんと儲からない
3万タイトル以上 同じように簡単に埋もれる
トップ40タイトル中、0.99ドル以外のタイトルが2タイトルしかない
なんでこうなっているかというと、EAが0.99ドルのセールスをはじめた まとめたパッケージ販売 タイトル内での広告

デジタルコンテンツ市場は必ず供給過剰に陥る 在庫フリー 再生産コストフリー ネットディストリビューションはその流れを加速する
可処分所得から、可処分時間へ時間の奪い合い
前払い型から後払い型へ 価格は極限まで下がる

重要なのはセーブデータ
自分自身の積み重ねた経験だから、他のユーザーと交換できないもの
価格設定ができないもの
セーブデータの価値を増すような仕組みが必要 案外とその仕組みが不足している 例えばTowerDefence系の終了後のマップデータは保存できるようにするべき
上手い例:Kinect Adventure
ユーザー自身が作り出したものの価値がいちばん高い クラウドソーシング プラットフォーム側の収益が高い

勝ち方
パブリッシャー単位でのボリュームを出す戦略 大量にタイトルをかかえて、それをタイミングよく出す 規模の経済 グリーやDeNAも同じモデル GameLoftがこの戦略を同様にとっている
ベンチャーはまじめに口コミをやらないと難しい 
例:Geodefence サイトに定期的な情報アップデート コミュニティ形成 フォーラムで積極的に要望対応
例:Fieldrunners 2人のパートタイムで開発 多プラットフォーム展開を急いだためにコミュニティ形成ができていない 悪い例
北米ゲームメディアはお金を払わないと載せてくれない
新規のテクノロジーにどうオーバーラップさせていくか
メディア戦略とも言い換えられる メディア・ユーザーにどう取り上げてもらうか
AppStoreの市場では、ロングテール市場は無いと思った方がいい ブランドの構築が大変

たとえばのケース
コミPo!
Kinectハック モーションキャプチャーが簡単にできる
組み合わせると?→これが機会のイノベーション
存在しない市場のほうが意味がある リスクはあるが、コストが小さいうちに参入するリスクのほうが重要

ソーシャル機能ミドルウェアに求められるもの
スコア機能、ソーシャル機能はあたりまえ OpenFeintなどとの戦い GameCenterには勝てない
弾力的なパブリッシングを仕掛ける能力 複数タイトルをまとめて価格戦略 ブランドとして価値を持つ 共同しなければベンチャーには難しい 
複数のプラットフォームへの展開 例えばiPhone, Android両対応

コンピューティングパワーは余っている これからさらに余る なのでユーザーに提供可能な隙間のサービスはこれからもいっぱいある それはここ数年間変わっていない

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「北米ソーシャルアプリ・スマートフォン業界事情」
CAアメリカ シニアプロデューサー 河野さん

[Agenda]
自己紹介 CAアメリカの活動に関して
北米コンテンツ展開における教訓
北米スマートフォンアプリ業界事情
質疑応答

2010年3月から渡米 「1億人が遊ぶタイトル」が目標

CAアメリカの紹介
サンフランシスコに移った理由 駐在員が住みやすい 最近のベンチャーが集まっている

NinjaTrick 会員100万人 2010年8月にクローズ(撤退)
Ameba Pico 会員300万人弱
スマートフォン事業は2010/12~
G-CRESTでTinerMe 2009/10〜 会員150万人

北米コンテンツ展開における教訓

(1)企画マーケティングに関して
北米でうけるテーマ世界観が分からない 現地住み込みでとにかくいろいろ観察した
ゲームを遊ぶ層が分からない
有効なプロモーションメディアが分からない テストマーケティング多用
→とにかく体感、ヒアリング・トライでカバー

(2)キャラクターテイストについて
想定以上の低年齢化 Ameba Picoは子供しか遊ばないとか →マネタイズに不利
日本でうけたものが北米で受けない
感覚の違いによるトーンのずれ アメリカでNARUTOが人気だったのでそれっぽいキャラデザにしたが、NinjaTrickのキャラがゲイっぽいといわれる
でも世界共通で受けるものもある TinerMeなんかは日本とユーザー層共通

(3)慣習・ローカライズに関して
まず祝祭日がよく分からない
アメリカ人にとってどのイベントが重要なのかが分からない
何をやればユーザーが楽しいのかが分からない
→現地人プランナー、長期駐在者の理解が必要。

(4)ローカライズについて
ゲーム名の変更によるブランド機会損失
会員DBの分離と差異の発生により日本のユーザーが怒る。反面機動力は上がった
カニバリによる社内の調整 日本と海外版でユーザーが移動したり
→最初からグローバルを狙うかどうかで変わるポイント。

(5)翻訳に関して
日本人帰国子女が翻訳して、英語をアメリカ人に馬鹿にされる
普通の翻訳会社だとゲーム語に直せない
細かい文化の違い(OKとAPPLYなど、チェックのマークだったり)
→ゲームが分かって英語ネイティブ、の翻訳が◎

(6)多言語展開に関して
安易な多言語展開による開発工数の大幅増 フランス人ユーザーの初動があったのでフランス語対応したらデザイン工数の増加に苦しんだ
ファイルサイズ増加による通信ストレス AppStoreの10MB制限など
→主要国で試してから考える方がベター。

(7)アバターか実名か
アバターではアメリカ人のマジョリティは取れない・・・という気がする
実名・写真公開でも言いたい放題レビューを書く
アバターは日本、韓国を中心としたアジア文化。
→ただし、人口規模があるのでマーケットは十分ある。

・さまざまな教訓から重視していること
企画・マーケティングに現地社員がいたほうが良い
(当たるテーマ、世界観、イベントの観点)
遠隔開発リリースより、現地に溶け込んだほうがよい
(ユーザー感覚とずれたものを作ってしまうリスク)
文化の違いによる隠された前提を洞察する必要がある
(でも現地に行ってみないとなかなか分からない)
うだうだ議論するよりとりあえずやってみることで事が進む。
(やることで社内が動く。調整より実行。)

■北米スマートフォンアプリ業界事情

[業界レイヤーとメインプレイヤー]
解析 Flurry
アドネットワーク Admob inmobi Apple(iad) Tapjoy
マネタイズ(決済・オファー) TapJoy
メディア FreeAppaDay clickgamer.com 掲載料200万円で30万DLくらいになるとか
パブリッシャー Chillingo
SAP TeamLava RovioMobile Capcom GameviewStudio
プラットフォーム AuroraFeint Crystal  Plus+ Papaya
OS Apple Android

業界トレンド
今年6月から、PaidAppsからFree2Playにシフト
iTunesStoreのTopGlossランキングに注目
ソーシャルアプリの場合メインプレイヤーはFacebookアプリのプレイヤーとは異なる新規プレイヤー
シリコンバレー周辺はiOSが主流 ウェブアプリよりネイティブアプリという状況
広告でも結構儲かっているアプリあり

[募集]
スマートフォンゲームを受託開発できる企業
ライセンス系コンテンツをお持ちで一緒に展開できる企業
一緒に働く人
ご協業ができましたらお気軽にお声がけしてほしい

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パンカク柳澤さん
「これからのスマートフォンアプリ事業戦略」

米AppStore売上 Top25
有料アプリ(14/25)と無料アプリ(11/25)の数が拮抗 (アプリ内課金が盛り上がっているという意味)
DLが無料か有料かによって売上に大きな差は出ていない

有料:爆発的ヒットをしたものかAppStore黎明期に認知されたかすでに知名度があるものが中心
無料 元々の知名度が低い 知らないものがほとんど

ランキング
直近4日間のDL数の移動平均説が有力

無料で出すメリット
とにかくDL数が多い
有料の10倍〜20倍
タイトルを個別に見ると、ヒットタイトルであればあるほど有料の比率が上がる
LightBikeで1:7 Angry Bird1:3

事例:Paper Toss
iPhone 4750万DL以上、Android550万DL 5000万円以上の広告売上

AngryBirds 有料1200万DL 無料3000万DL 12億円程度の売上
Androidは無料版のみだが広告で8000万円以上の広告売上

Rovio(Angry Birdsの会社)
社員40名
フィンランドの会社
日本のデベロッパーでも同じことをできる会社はたくさんあるはず!

DLへの導線
AppStoreのランキングページが最強 これは未だに揺らいでいない
アプリレビューサイトは見てない 見るのは一部のマニア・同業者だけ Freeappadayなどは例外
よくあるアプリ内広告はベースアップにはつながるが、最大瞬間風速に欠ける

埋もれやすいアプリレビューサイトではなく、大きなトラフィック(アクティブユーザー)のある部録・ウェブサービス、アプリからの導線は強力

これらを踏まえて

・結論その1
無料で集めた大量のユーザーを集約させ、次の収益源となるアプリ(有料無料問わず)のランキング入りを目指す

・結論その2
良い循環を巻き起こす最善の方法は
DL無料かつ収益化できるアプリのみを継続的にリリース
全自社アプリから新規アプリに対し、日付を指定して直接誘導する
「more」をクリックするやれるみたいなのは押しが弱い 特定の日にDLされるような仕掛けが重要→ランキング入りを狙う

これからのマネタイズ
「スマートフォンは儲からない?」
アプリ内課金に応じるユーザーはガラケーなどに比べると少ない印象
DL無料+アプリ内課金で売上を上げるアプリがもっとたくさんあって良いはず

その分析
ガラケーはリテラシーの高くない層がメインターゲット
機種変更が増えるに従ってスマートフォンアプリにお金を落とすユーザーも増えるはず
そもそもAndroidの課金体制はまだまだ

今後
アプリ内課金による売上がじわじわと増大していき、Glossの売上ランキング上位を無料アプリが占めるようになる
ユーザーからお金を取らないもの(広告)が重要な収益源になる
例:iAd AdMob,リワード広告

Pankiaとは
北米でヒットするタイトルを出すための最善手段を提供するSDKです

北米でヒット・・・?
ゲームとしての普遍的な面白さを追求すれば国境を越える
non-verbalかつ文化に依存しないレベルまでシンプルにする
明確に北米ユーザーの好みに振って、そこからグローバルを狙う

面白さ・・・?
ソーシャルゲーム・・・
対戦・・・
結局のところ、人と協力しあったり、競い合うこと自体が面白い!

例えば
ガラケー向けゲームの傑作「チャリ走」はPANKIAを載せたあと米国AppStoreの全無料ランキング4位を獲得する大ヒット
人間の根源的ニーズを満たすゲームは国境を越える

いままでは
やり方がよくなかっただけ・・・!
”認知”がボトルネック
日本には世界ヒットしうるコンテンツの素がたくさんある!

PANKIAが提供するもの
対戦機能 ソーシャル機能により、友だちと競いあう面白さを創出
アプリ内課金、リワード広告によるマネタイズ
自社タイトル内での強力な誘導
多言語、複数プラットフォーム対応

PANKIAを利用して一緒に全世界で大ヒットするアプリケーションを連発させましょう!!!

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